「やばい、仕事が終わらない・・・。
この仕事手伝ってほしいけどあの人なかなか手伝ってくれないんだよなぁ。。」
とかっていう時ないでしょうか。
あなたがSEなら部下や上司、同僚にお願いごとをしたり、ユーザーと交渉したい場面があると思います。そんな時、相手が思い通りの返事をしてくれるようになればどんなに良いことか。
でも心理学のテクニックさえ知っていれば、相手からYESを引き出すことが少し簡単になります。覚えておいて損は無いと思いますよ。
というわけで、誰かにお願いする時に使える心理テクニックを紹介したいと思います。
ただし、これは詐欺師や営業マンが使うようなテクニックですので、取り扱いに十分注意してください。
交渉に使える心理テクニック
フット・イン・ザ・ドア
最初に受け入れやすい簡単な要求をして「YES」をもらうことによって、断りにくい流れをつくり、その後に本命の要求をすることによって大きな要求を受け入れやすくする方法です。
人は自分の行動は一貫したものにしたいという「一貫性の原理」が心の中で働くといわれており、1度「YES」と答えてしまったからには、次からも「YES」と答えてしまうように心のバイアスがかかってしまうことを利用しています。
ロー・ボール・テクニック
これは「フット・イン・ザ・ドア」と似ています。相手にとって都合の悪いことを隠しておきながら要求をし、相手が「YES」と答えてから都合の悪いことを持ち出すことで、本来なら断られてしまうような要求も無理やり通すテクニックです。
これも「一貫性の原理」を利用して、1度「YES」と答えてしまったので後から「NO」と答えをひっくり返しにくい、という状況を作り出しています。
ドア・イン・ザ・フェイス
これは「フット・イン・ザ・ドア」とは逆で、最初にわざと無理な要求をして断られてから本命の要求を持ち出しすことで、自分が譲歩したように錯覚させて本命の要求を受け入れやすくする方法です。
人が相手の要求を断ることで感じる「罪悪感」と、相手が譲歩したなら自分も譲歩しなければならないと思ってしまう「返報性の原理」を利用したテクニックです。
誤前提暗示
他にも多くの選択肢があるとしても、わざと選択肢を絞った質問を相手に投げかけることによって、こちらが選択した限られた選択肢から相手に選ばせてしまうテクニックです。
人はもっともらしい選択肢を与えられると、それ以外の可能性があったとしても与えられた選択肢の中から判断してしまおうとする心理を利用しています。本来であれば断ったり別の選択肢を選んでも良いのに「この中から選ばなきゃいけない」と、前提条件を勘違いさせ相手の判断をコントロールします。
また「休日出勤するのは土曜日と日曜日どっちがいい?」といったように、判断を2つの選択肢に閉じ込めてしまうことを「二分法の罠」とも呼びます。
最後に
これらのテクニックは、うまく使えば仕事をスムーズにそして有利に進めることができると思います。
ですが交渉に強い人はこれらのテクニックを意識的に、あるいは無意識に利用している可能性もあります。そのときは下手をすると、不利な要求を無理やり通されてしまう可能性があります。
自分がそれらのテクニックを知っていれば、不利な要求を通されてしまうリスクを軽減できる可能性があります。
ぜひ心理学を仕事に役立ててみてください。
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