職場の後輩(部下)の資料をレビューしていくつか指摘をしたところ、後輩からメールで返事が返ってきました。
『思い込みで間違えてしまいました。ごめんなさい。。』と。
いやいや、先輩(上司)に「ごめんなさい」ってお前は小学生かよ。っと心の中で突っ込み、以前2chのまとめブログで見かけた記事を思い出して笑いそうになってしまいました。
日曜ぼく「ぷいきゅあー!がんばえー!」平日ワイ「誠にごめんなさい、現在それは社内で検討中でして」
ビジネスで使用する謝罪の言葉としては「ごめんなさい」はフランクすぎる言葉であり、上司や先輩、お客様には使うべきではない。基本的には「申し訳ありません(ございません)」を使うか、もしくは「すみません」を使うように、と指摘をしておきました。
とはいえ、本当にビジネスシーンで「ごめんなさい」を全く使うべきでないかというと、そうではないと思います。
今回は仕事で「ごめんなさい」を使うべき理由を主張したいと思います。
仕事で「ごめんなさい」も使うべきという主張
「申し訳ありません」は硬すぎる
「ごめんなさい」はフランク
ビジネスであっても相手との関係や雰囲気によって、あえてフランクな「ごめんなさい」を使うことが有効な場合があると思います。
人は謝罪を受けたとき、相手との関係によってその事柄について許すか許さないかというのは変わってくると思います。
気の置けない仲であれば、多少のミスや過ちも許してくれるというもの。
交渉の場面でも要求を呑んでもらいやすくなりますし、話を引き出す場面においても、フランクに会話できたほうが遠慮なく色々話してくれるでしょう。
関係性構築において、少しずつくだけた表現を使用することにより、相手との距離を縮めることができると思います。
ビジネスの場面においても、まだ関係の浅い相手であれば基本的には「申し訳ありません」を使うべきだと思いますが、相手との心の距離が近くなってきたらあえて「ごめんなさい」を使うことによって、より仕事を進めやすくなると思います。
※ とはいえ、謝罪する内容の重大度が高い場合であればどんなに気の置けない関係性であってもビジネス上の関係性であれば「申し訳ありません」を使うべきだと思います。
認知的不協和
心理学の用語に「認知的不協和」というものがあります。
認知的不協和(にんちてきふきょうわ、英: cognitive dissonance)とは、人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された。人はこれを解消するために、自身の態度や行動を変更すると考えられている。
有名な例として、イソップ物語のキツネとすっぱい葡萄の逸話が知られる。
出展:Wikipedia
通常は「仲が良い」から「くだけた言葉遣い」をします。
ですが認知的不協和の状態では、まだそこまで仲が良くなかったとしても「くだけた言葉遣い」で話していると「くだけた言葉遣いで話しているということは、仲が良いからだ」と矛盾を解消しようとします。
いきなりくだけた言葉で話してしまうと「失礼なやつだ」と思われてしまいますが、少しずつくだけた言葉遣いにシフトすることによって、相手との関係を早く縮めることができます。
「これは ごめんなさい なのですが」という便利な変化球
最近ちょこちょこ耳にするのですが、「ごめんなさいなのですが」という便利な言葉があります。
くだけた表現と丁寧な表現を混ぜたトリッキーな言葉で、丁寧な雰囲気をかもしだしつつ少しだけ軽い雰囲気で話すことができます。
▽利用イメージ
『ご要望いただいていた要件の実装可否ですが、これはごめんなさいということになりそうです。』
さいごに
仕事の場といえど、ある程度関係の続く相手であれば少しずつフランクに会話できたほうが事をスムーズに進められると思います。
敬語を正しく使えるのは良いことですが、敬語だけを使うのではなく、場面場面で敬語とくだけた表現を使い分けられたほうが良いと思います。
コミュニケーションにおいて、言語を用いたコミュニケーションというのは非常に重要な役割を果たしています。どういった単語を用いるかによって、相手が受ける印象は大きく変わります。
「ごめんなさい」を使いこなしていきましょう。
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