PCを新調してfoobar2000を入れ直した際、音が出なかったり音にブツブツとノイズが乗ったりして大変だったので対応メモです。
環境
PC:デスクトップ
OS:Windows10 Home (64bit)
CPU:Intel(R) Core(TM) i7-9700 @ 3.00GHz 3.00GHz
メモリ:16.0 GB
サウンドデバイス:Realtek HD オーディオ(オンボードサウンド)
外付けデバイス :DA-300USB(Denon)
<接続>
PC →(USBケーブル)→ DA-300USB →(アナログケーブル)→ AVアンプ
やろうとしたこと
ハードディスクに保存してある音楽ファイル(mp3)を、foobar2000でPCMからリアルタイムにDSD変換して再生しようとしました。
色々なサイトを見ながら、foobar2000本体からプラグインまでインストールをして設定したのですが、中々うまくいきませんでした。今回はそのトラブル内容と解決方法を説明していきたいと思います。q
やったこと
各種ソフトウェア、プラグインのインストールと設定です。細かい設定や手順は割愛します。
DA- 300USB用のデバイスドライバーをインストール
最初はDA-300USBのページからWindows10用のドライバーをインストールしようと思ったのですが、うまくいきませんでした。Windows10用のドライバー:「Windows」というファイルがダウンロードされインストールできない。Windows8用ドライバー:インストールしてもうまく動作しない。
そこで、DA-310USBのページからWindows10用のドライバーをインストールして、ようやく普通に音声を再生できるようになりました。(ページ下部「共通USB-DACドライバー v3.0.0 for Windows10」をクリックしてダウンロード。「DA-310USB_DNP-2500NE_PMA-1600NE_PMA-2500NE_DCD-SX11.zip」というファイルです。)
2020/2/10 追記
上記、 DA-300USBのページからダウンロードした「Windows」というファイルのファイル名を「Windows.zip」にリネームして解凍すると「for_Denon」というフォルダができ「install_usbaudio_driver.exe」というファイルが出来ました。
これをインストールすると、「Denon ASIO Device」というドライバーが選べるようになり、これを選択して無事DSD128が再生できました。
foobar2000をインストール(最新ver:1.5)
foobar2000のサイトのダウンロードページからダウンロード(Download foobar2000 v1.5から)してインストール。
foobar2000に各種プラグインをインストール
プラグインのバージョンによって、設定やできることが違うようで2014年や2015年ぐらいの記事から2017年ぐらいの記事まで色々と参考にしました。
以下のプラグインが必要とのことなのでインストールしました。
・Super Audio CD Decoder(「foo_input_sacd-x.x.x.zip」をダウンロード)
※ 私は最新の「foo_input_sacd-1.1.8.zip」というバージョンでした。
・DSDTranscoder(「DSDTranscoderInstall-1.0.10.zip」をダウンロード)
※ 私は最新の「DSDTranscoderInstall-1.0.10.zip」というバージョンでした。
また、2014年や2015年ぐらいの記事を見ると、
・ ASIOProxy (「ASIOProxyInstall-0.x.x.zip」など。)
※ 「foo_dsd_asio」というドライバーがインストールされます。
※ 私は最新の「ASIOProxyInstall-0.9.4.zip」というバージョンでした。
が必要という記載があります。
私も乗り換える前のPCではこれをインストールして 「foo_dsd_asio」 使っていたので、今回もインストールしました。(調べて分かったのですが、実は新しいSuper Audio CD Decoderでは「ASIOProxy」が不要になったそうです。南無。結果的にインストールしなくても良かったようです。)
ちなみにプラグインの役割については、こちらのページの説明が何となくわかりやすかったです。
上手くいかなかったこととその対応方法
さてプラグインのインストールも無事完了して、まずは普通にPCMで再生しようとしても一向にうまくいきませんでした。。
OutputのDeviceでASIOドライバーを選んでもエラーになって再生できない。
Unrecoverable playback error: Could not initialize the driver
OutputのDevceからASIOドライバーらしきものを選んでも、上記のエラーが出て一向に再生できません。なぜでしょうか。
以下のどのドライバーを選んでもエラーになってしまうのです。いけそうな名前なんですけどねぇ。
Denon XM ASIO Device
DSD Transcoder (DoP/Native)
foo_dsd_asio
Realtek ASIO
結果としては、ASIO4ALLをインストールすることで解決できました。
どうやら「 Realtek HD オーディオ 」がASIOドライバに対応してなかったんでしょうねぇ・・・インストール後、OutputのDeviceからASIO4ALLを選べばエラーは発生しませんでした。
ASIO4ALLで再生しても音が出ない
さて、無事エラーが解決したところで今度は音が出ません。
ですが、これは単純にASIO4ALLの設定の問題でした。
ASIO4ALLno設定は音楽を再生中にタスクトレイから開くことができます。
PCから接続しているUSB-DAC(DA-300USB)に音声を出力したい訳ですが、それが選択されていなかったのが原因でした。
WDM Device Listから「USB High Speed Audio」を選択し、
一度再生を止めてから再度再生をすることで再生することができました。
DSD128が再生できない
さて、ようやく色々と設定をしてDSD再生にこぎつけました。
使用している「DA-300USB」は、『2.8MHz/5.6MHz DSD & 192kHz/24bit PCM入力対応』ということなので、DSD128の変換を行い再生を試みました。
が、エラーになり再生できません。。
Unrecoverable playback error: Sample rate of 352800 Hz not supported by this device
DSD128はDSD 5.6MHzに対応するので、スペック上できると思ったのですが。
対応関係を表にまとめると次のようになります。
引用:DSD形式の DSD64, DSD128 や DSD 2.8MHz, DSD 5.6MHz は何が違う?
結局、DSD128での再生はうまくいきませんでした。
解決方法としては、DSD64を選ぶことでDSDリアルタイム変換で再生することができました。(根本解決にはなってないけど。。)
2020/2/10 追記
上記、 DA-300USBのページからダウンロードした「Windows」というファイルのファイル名を「Windows.zip」にリネームして解凍すると「for_Denon」というフォルダができ「install_usbaudio_driver.exe」というファイルが出来ました。
これをインストールすると「Denon ASIO Device」というドライバーが選べるようになり、これを選択して無事DSD128が再生できました。
「ASIO4ALL v2」 はDSD64(DSD 2.8MHz)までしか対応していないのかもしれません。
DSD再生でぶつぶつ切れる
さて遂にDSDリアルタイム変換ができました。「DA-300USB」の液晶にも、しっかりと「DSD」の文字が!!
しかし・・・
音にぶつぶつとノイズが!!!
まともに聞けたものではありませんでした。ここまで頑張ったのに台無しです。
↓
でも、これも解決しました。
ASIO4ALLの設定を変更することで解決です。OptionsのBuffer Offsetの値を増やすことでノイズを無くすことができました。
設定は4ms単位で変更可能です。
私の環境では0ms、4msではノイズが乗るので、8ms以上にすることでノイズ無く再生することができました。
これで念願のDSDリアルタイム変換再生の成功です。
さいごに
ぶっちゃけDSDにリアルタイム変換したことによって音質が良くなったかというと、正直良くわかりません 笑
というか、DA-300USBには「Advanced AL32 Processing」というアナログ波形再現技術が組み込まれており、PCM音源の場合に高音質化してくれる回路があります。(=DSD入力の場合はこれが効かない)
Advanced AL32 Processing
デノンが誇る、ビット拡張&データ補完によるアナログ波形再現技術です。PCMで入力された16bitの音楽信号を32bit精度にアップコンバート処理するハイビット化処理に加え、時間軸方向の情報量を拡大するために44.1kHzの信号を16倍、192kHzの信号を4倍にオーバーサンプリング。このときに単純な補間処理を行うのではなく、連続的に変化する音楽信号から本来あるべきデータを推測し、デジタル変換の過程で失われた本来のアナログ信号の滑らかな波形を再現します。
引用:DENON DA-300USB
DSD音源の場合ならいざ知らず、PCM音源を無理やりDSD音源に変換して入力してしまうとせっかくの 「Advanced AL32 Processing」 の恩恵が受けられなくなってしまうため、むしろマイナスなのかもしれません。
まぁ、こういうのは色々いじって聞き比べたりする過程が楽しかったりするんですよね。
以上、ご参考になれば幸いです。
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