以前、フィラグリンの生成異常とアトピーの関係の記事を書いた際に見つけたADリッチクリームを実際に試してみたので感想と分かったことを記事にします。
アトピーの方向けの記事になるので、アトピーの方にしか馴染みのない用語が出てくるかもしれないのでご了承ください。過去の記事は下記を参照してください。
ADリッチクリームのこんな人におすすめ
さて試してみた結果の結論から書くとこんな人におすすめだと思います。
アトピー中軽度の症状の方で、ステロイドの量を抑えつつかゆみを気にせず生活したい方
ADリッチクリームは黄色ブドウ球菌を抑えてかゆみを抑える特徴を持ったクリームです。そのため、症状が軽い状態でより良い肌に導くのに有効な保湿剤だと思います。
なおここでいうアトピー中軽度の方とは、ステロイドのミディアム(4群)(ロコイドやキンダベートなど)を処方してもらっている人と思ってください。
私の場合は月1ぐらいの頻度で皮膚科に通っており、ストロング(3群)(エクラー)とミディアム(4群)(エクラー)を処方してもらい部位や症状によって使い分けています。大体はストロングで症状を落ち着かせて、軽い時はミディアムに切り替えるという感じです。ですが無理やストレスが続いたりして、調子が悪くなり症状がひどい時にはベリーストロング(2群)(アンテベート)を処方してもらっています。
私のような程度の症状の方や、あるいはもう少し軽い方でかゆみをコントロールしたい方におすすめしたいです。
アトピーの不快な症状を抑えるのに多少の出費は惜しまない方
正直な感想としてはADリッチクリームはけっこう高額だと思います。そのため、おすすめできるのはお金と健やかな暮らしを天秤にかけて、不快な症状を抑えるのに5000円前後の額を払っても良いと思える方だけになると思います。
私は普段の生活でのかゆみや不快な思いを軽減できるなら、5000円だったら払っても良いと思っています。社会人の方であれば、肩こりがひどくマッサージに行った経験がある方もいると思います。マッサージも5000円弱ぐらいはかかると思いますがその感覚、いやそれ以上です。慢性的な症状が改善するならそれぐらいの価値があると思っています。
購入してみようと決断した理由
アトピー治療に必要なアプローチのうち、2つを兼ね備えていることになります。
引用: アトピーの根本原因がついに解明!アトピーを改善する有効成分とは【フィラグリン遺伝子】
1.バリア機能の異常 ・・・ フィラグリン促進薬(カワラヨモギ、チョウジ)
3.かゆみの存在 ・・・ 黄色ブドウ球菌を抑制(ダチョウ黄卵)
先日、アトピーの根本原因についてまとめた際に、この【ADリッチクリーム】が気になったので実際に買ってみたということになります。
皮膚をすこやかに保つ手助けをしてくれることによって、結果的にアトピーの改善につなげることができるということになります。特にこの製品の特長である、抗体入りダチョウ黄卵エキスはかゆみの原因となる黄色ブドウ球菌にアプローチするという点が決めてでした。
アトピーで肉体面で特につらいのは、やはりかゆみだと思います。
- つらい
- 掻くことによって皮膚を傷つけてしまう
- 掻いている姿はあまり印象が良くない
そもそも辛いんですけど、印象が大事な場面ではなるべく掻くのを我慢して、それもまた辛いんですよねぇ。なので、少しでもかゆみが改善するなら是非とも試したいという思いが強かったです。(なるべく抗ヒスタミン薬に頼らず!)
あとはこういう商品って、結構女性向けって感じがすると思うので、男の身としては結構買うのに躊躇したりするんですよね。でも本当は女性と同じぐらい男性にも需要はあったりすると思うんですよ。なので、男性でも買っている人はいるよ、というのもちょっとアピールしてみたかったというのも少しだけあります。
使ってみた感想
ぬり心地はかなりしっとり、刺激もない
さて実際に使ってみた感想としては、塗り心地はかなりしっとりします。かなり保湿されている感じがします。また多少のべとつきは感じるものの、手の甲や体は気にならないですね。ただ、手のひらは少しべとつきを感じるかも。
顔に塗った場合もかなりしっとりするので、男性の場合、夏場だと時間がたってからべとつきを感じるかもしれません。裏を返すと、それほど保湿されているということでしょうか。冬場なんかはかなりしっとりさが続く感じで良いです。
また刺激もなく違和感なく使えます。
痒さが和らいで結構楽になる
さてこの商品の一番の売りは抗体入りダチョウ黄卵エキスによるかゆみへのアプローチですが、実際使ってみたところこれが結構効きました。『かゆいなぁ』と思うところに塗るわけですが、割とすっとかゆみが引いてくれました。
ただどんな場合もという訳ではなく、よく効く場面としては、割と健康的な肌の状態にもかかわらず痒いという箇所に塗る場合です。
逆にそれほど効かないと感じた場合としては、肌の状態がそれほど良くない場所に塗った場合です。そういう箇所に塗ってもそれほど効きませんでした。素直にステロイドを塗ったほうが良いと思います。
匂いはほぼ無臭、気にせず使える
(なんだろう・・・)プラスチック??のような香りがほんの僅かだけしますが、あえて顔を近づけて嗅がないとわからないぐらいです。
女性用化粧品特有の匂い?が無いので、匂いに敏感な女性はもちろん、男性でも気にせず使うことができると思います。
かなり伸びるので消費量が少なくて意外と長持ちする
意外だったのが結構長持ちするので長期間使えるということ。
少量で広範囲に塗ることができる
小指1本分ぐらいの量で、体だったら全面、腕だったら前腕+αぐらいの範囲まで延びます。伸びが良いので消費がそんなに多くなりません。
1本80gも実は結構な量
最初、語感だけ聞くと80gは少なく感じますが意外とまぁまぁな量です。
皮膚科おなじみのケースでいうと2個分にあたります。(私の場合、80gの処方箋で2ケース貰えましたので1ケース40gということになります。)皮膚科に通っている方であれば、どれくらいの量か感覚がわかると思います。
ステロイドの補助的な使い方だと使う量は少なくなる
後述しますが、ステロイドの補助的な使い方をすると使う範囲や頻度が限定されるので、そこまで減りません。結果的に1カ月以上は普通に持ちました。
使い方、利用シーン
使い方
アトピーの方の場合、このADリッチクリームをステロイドの補助として使うのをおすすめしたいです。
もう少し具体的に言うと、症状が落ち着いている状態のときにかゆみを予防したり、あるいは良い状態の肌に軽度のステロイドと合わせて、このADリッチクリームで痒さを抑えるという使い方です。
図1-2 プロアクティブ療法
引用: 医療トピックス:アトピー性皮膚炎 治療とセルフケアの最新動向
是非、上記画像の引用元のサイトは見てもらったほうが良いと思いますが、かゆみは内的要因と外的要因で起きています。症状がひどい時は基本的には内的な要因(皮膚の中の炎症)が大きいのでステロイドで対策をしていきますが、症状が落ち着いた場合に対応を変えていく必要があります。
強めのステロイドで症状が落ち着いてきた所で完全にステロイドをやめるということは避け、少しずつ量を減らしていきます。そうして、保湿に切り替えていくわけです。
ですが、この段階では外的要因(乾燥や黄色ブドウ球菌など)によるかゆみというのも目立ってきます。その対策がアトピーのためには必要になってきます。逆にこれらの要因によるかゆみにはあまりステロイドは有効ではない(あるいはデメリットのほうが大きい)です。
私も割と良い状態の肌のときにかゆくなってしまった時に、軽度のステロイドを塗ってもそれほどかゆみが収まらないという時がありました。おそらく、黄色ブドウ球菌などの外的要因が原因のかゆみだったのだと思います。
つまり症状がかるい時は外的要因(乾燥や黄色ブドウ球菌など)が大きいのでADリッチクリームなどの保湿剤や入浴などのスキンケアで対策が有効なわけです。
内的要因(皮膚の中の炎症など) :ステロイド
外的要因(乾燥や黄色ブドウ球菌など):スキンケア(ADリッチクリームなど)
まとめると
・症状がひどい時:ステロイドでしっかり炎症を取る
・症状がかるい時:定期的にステロイドを塗りつつスキンケア。
この症状がかるい時のケアで対策が必要な黄色ブドウ球菌に対策できるのが、このADリッチクリームのユニークであり優秀な点でですね。通常はお風呂などでしっかり洗うぐらいの対策なのが、クリームを塗るだけで対策できるのが魅力です。
利用シーン
公式サイトではお肌の痒みやカサつきが気になった時やお風呂上りとありますが、まずはその通りだと思います。
ですが、私が有効だと感じた利用シーンは朝の寝起き時です。
なぜならば、朝というのは寝ている間に肌が乾燥してしまったり、寝汗によって黄色ブドウ球菌が繁殖しやすいといったように、かゆみが出やすい条件が揃っているからです。まさにADリッチクリームが力を発揮する場面と言えます。
お風呂上りも確かに有効だと思いますが、この時は普通の保湿剤で十分だと思います。なぜなら、お風呂上りであれば黄色ブドウ球菌は落とせているはずだからです。
もちろんその後の繁殖を抑えられるので、使ってもよいのですが、結構お高いクリームなので特に有効な場面に絞って使いたいと思ってしまう訳です(笑)
朝風呂という手もあるのですが、それはそれで乾燥するので、朝にクリームを塗るだけで痒さも引くし、保湿にもなるしかなり使い勝手が良いです。
購入も解約も楽
ちなみに購入と解約はどちらも簡単にできます。
通販でよく面倒に思うのがクレジットカードの登録ですが、Amazon Payを使うことができるのでクレジットカードの登録をすることなくAmazonの情報そのままで購入設定することができました。
また解約について確認してみましたが、これもWeb上で完結するので楽です。電話のみなどだと躊躇してしまいますが、Webでちょちょいと停止できるので気軽です。
さいごに
アトピーは本当につらいです。でも不快な症状を少しでも減らすことができれば、普段の仕事や生活、遊びの時ももっと楽しむことができるし色々と積極的になることができると思います。
<関連記事>