本ページは、SPO(SharePoint Online)が何者かというのを知っている方向けです。
一応説明すると、SPO(SharePoint Online)は、MSのクラウドOffice製品であるOffice365のサービスのひとつで、ファイルや情報共有するためのサービスです。ポータルサイトを構築したり、グループウェアのような使い方をすることができます。
SPOには基本的にはWebブラウザからアクセスします。(スマホからSPOアプリを使ったり、パワーシェルを使ってCUIで操作するなど他にもアクセス方法は色々ありますが。)
では、どのブラウザを利用するのが良いのでしょうか。
SPO(SharePoint Online)にはどのブラウザでアクセスするのが良いか
Google Chromeを利用するのが良いと考えられます。
なぜならば、MS自身がEdgeの描画エンジンを見限り、Chromeに移行しているためです。SPOの機能もChromeのエンジンをメインに開発されていると考えられます。
(追記:2019/7/22)Chromiumベースの新Edgeのプレビュー版がリリースされました。使い勝手良好です。少なくともSPOを利用するだけなら新Edgeが快適かも!
Windows 10以外のOSでは、Chromeが推奨。Edgeは標準でない。
以下のページは、OfficeOnlineに関するページですが、Mac OS X(10.10以降)、Linux、Windows Vista(SP2)、Windows 8、8.1、または7(SP1)などのWindows10以外のOSでは、共通してChromeが推奨されています。もちろん、Windows10でもChromeが推奨されています。
参考:Which browsers work with Office Online
SPO用の拡張機能をChromeで開発している
SharePoint 用ページ診断ツールがChromeで提供されています。
参考:SharePoint Online ポータル パフォーマンス ガイダンス
次期Edgeは「Chromium」ベース
これはある意味決定的ですが、Microsoftはブラウザエンジン「EdgeHTML」で開発されていたEdgeを、「Chromium」ベースに作り変えることを2018年12月に発表しました。すでにプレビュー版もリリースを開始しています。
当然、次期Edgeに合わせて最適化していると考えるのが自然です。
まとめ
すでにWindows10以外のプラットフォームでは、Chromeが推奨であり、EdgeもChromeのエンジンに置き換わる。今から使うのであれば、EdgeではなくChromeを使うべきです。ソースコードもChromeに最適化されていると思われます。
私も業務でSPOを利用していますが、体感としてもEdge、IE11を利用するときよりもChromeのほうが描画が早く感じます。
ちなみに、国税庁が提供しているe-Taxのの推奨環境に令和1年5月7日(火)より「Microsoft Edge」を追加されました。これまでIE11しかサポートしておらず不満の声が上がっていたようですが、そっちじゃないんだよなぁ。
公式の情報は?
Safari、Chrome、Firefox: Office 365 と Office 2019 は、最新バージョンの Safari、Chrome、Firefox ブラウザーで動作します。
Microsoft Edge: Office 365 および Office 2019 は、最新バージョンの Microsoft Edge ブラウザーで動作するように設計されています。Microsoft Edge ブラウザーの最新情報は、Windows サービス ブランチのサイトから入手できます。Office は、最新ブランチよりも古いバージョンの Edge ブラウザーでも引き続きお使いいただけますが、動作は保証されません。
Internet Explorer:Office 365 と Office 2019 は、Internet Explorer 11 で動作するように設計されています。Internet Explorer 11 よりも前のバージョンをお使いの場合は、バージョン 11 へのアップグレードをおすすめします。Office は、Internet Explorer 11 以外のバージョンの Internet Explorer でも引き続きお使いいただけますが、動作は保証されません。
公式の情報では、さすがにどれが推奨ブラウザかというのは触れていませんね。
【参考】SharePointにはIE11でないと動作しない機能がある。
SharePointは古くはSharePoint2007といったバージョンもあるように、すでに10年以上バージョンアップが続いています。
そのため、まだEdgeが登場する前に実装された機能の中には、IE11では動作するがEdge(やChromeなど)では動作しない機能もあります。
プレゼンス情報の表示機能
プレゼンス情報の表示機能とは、「Skype for Business」やその後継の「Teams」などと連携し、ユーザーがオンラインかどうかや在籍情報などを表示する機能(対応可能なら緑、会議中なら赤など)です。
Edgeではプレゼンス情報が表示されません。
そのためどうしてもプレゼンス情報を表示したいという場合は、IE11を使用する必要があります。
ただし、SharePointのページはモダンに移行しつつありますが、モダンページではプレゼンス情報を出す機能がありません。MSとしては、プレゼンス情報をページ上で出す機能は不要と考えているのかもしれません。
エクスプローラーで開く
SharePointのライブラリに格納されているファイルや、aspxなどのシステムファイルをエクスプローラーで操作する機能です。
Edgeではエクスプローラーで開く機能を呼び出すことができません。
そのため、SharePointのライブラリをエクスプローラーで開くためには、IE11を使用する必要があります。
エクスプローラーで開く機能は、ファイルサーバーのようにSharePoint上のファイルを操作できるためとても便利な機能です。その反面、本来操作されては困るようなシステムファイルも表示されてしまうため、誤まってAllitmes.aspxのようなページを削除できたりしてしまいます。そうすると、最悪、2度とライブラリを開くことができないといったこともおき得てしまいます。
モダンのインターフェイスでは、システム情報は隠蔽する方向にあるようですので、エクスプローラーで開く機能は使って欲しくない機能なのでしょう。
参考:エクスプローラーでサイト ライブラリのファイルを操作する方法
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